
風車で発電(その2)
(その1)では、
電気分解の応用、水素ガスの利用、などについて、述べました。
ここでは、海洋での風車の応用を想定し、
別の観点から、エネルギーの貯蔵法を述べます。
それは、以下の観点です。
海洋では、エネルギー(電気として取り出しやすいもの)
を貯める方法として、
空気を貯蔵するのも合理的と思われます。
1)海洋のスペースは、狭い陸地の比ではなく、非常に大きい。
2)適当な圧力がかかっているので、空気の圧縮貯蔵に適している。
3)空気タービンによる発電は、技術として、実用のレベルにある。
上記の観点から、
エネルギーを空気でためることを考えます。
そこで、
コンプレッサーで空気を貯めるとすれば、
エネルギー換算でいくらになるのか、
また、空気の貯蔵タンクのサイズは
どれくらいか、について、考えて見ます。
まず、コンプレッサーのサイズですが、
直径50センチ、筒の長さが1.1mの
ものとします。
このコンプレッサーは、
スライダーギアークランク方式
とし、圧縮効率をよくします。
ただし、ここでは、簡単のため、1/10の圧縮比とします。
そうすると、1回の空気の圧縮に、10キロ・ジュールの
仕事が必要です。
このとき、0.02立方メートルの、圧縮された、空気ができます。
(つまり、10キロ・ジュールのエネルギーがたまります。)
そこで、もし、このコンプレッサーを1時間に
3600回ストロークさせると、36百万ジュール
つまり、10kwhの仕事を貯めることができるのです。
実際、このていどの寸法のコンプレッサーならば、
1秒間に1往復(3600回/時間)よりも
多くストロークできますから、仮に、一秒間に
10往復させるとすると、一個のコンプレッサーで、
1時間あたり、100kwhの電力を
貯めることができます。
よって、もし、ひとつの風車に、
10個のコンプレッサーをつければ、1時間あたり、
1MWhのエネルギーを蓄えることができます。
風力発電 まめ知識
貯められたエネルギーとは、
圧縮された空気のことです。
貯められる空気の量は、
1時間分で、7000m3ですが、
それを蓄えるには、
水深10〜20mの海底に、
円筒(直径8mx長さ100m)のパイプを
横たえ、そこに貯めます。
ただし、円筒の一番深い場所は、穴があいていて、
外の海水が自由に出入りできる程度の、直径1m程度の
穴が、数個あけられています。
もし、10時間分のエネルギーを貯めたいときは、
円筒を10個横たえることとします。
水圧と空気の圧力はほとんどつりあっていますので、
あまり、構造強度の問題はありません。
ただし、浮力はありますので、浮きあがらないように、
土などで、円筒を抑えなければなりません。
エネルギーを取りだすときは、
コックを開けます。
水圧が一定のため、定圧の風が発生します。
そこで、圧縮された空気を、
電気に変えるときは、タービンを
まわし、発電します。
省エネ、高性能のコンプレッサー
燃料電池、水素、関連技術